僕がこれからサッカーを通して子どもたちに伝えたいこと 13/1800
僕は今小学生にサッカーを教えることを仕事としています。
自分が子供のころから10年以上続けてきたサッカーの楽しさを子供たちに教えるのが毎日楽しくてしょうがないです。
子供たちはものすごく純粋で素直でサッカーも一生懸命頑張ってくれていますが、その中でひとつ気になることがあります。
それは自分で考える力が弱いということです。
まだ小学生だからさすがに厳しいんじゃね?という声も聞こえてきそうですが、そんなことないと僕は思ってます。
僕が小学生の時は
どうやったらしっかりインサイドパスを蹴れる?
どうやったらリフティングずっと続けられるか?
どうやったら強いシュートを打てるか?
小学生なりに考えながらプレーしていました。
いまの小学生は練習中に自分の知ってることだとどや顔で応えてくれますが
新しいことを教えて問いかけをしてもほとんど返ってこないのです。
僕が0から10まですべて教えてそれでうまくなってもらうこともありです。
けど練習の中で自分で気づいて考えて行動に移して自分で成長してるのを実感していってほしいのです。
そっちの方がこれからサッカー以外でも大人になっていくにつれて役に立つから。
じゃあなんで考える力がないのか?
原因は2つあると思います。
まずひとつめ
それは日本の答え合わせの学校教育にあると思います。
授業で教わったことを暗記してテストでそれをいかに正確に答えられるかで成績が決められてしまいます。
このスタイルではみんな同じ答えを求めてプロセスもほぼ同じなので
答えを工夫してだすことや自分の考えを答えに出すことはなかな難しいですよね?
このような授業を小学校から高校まで10年以上続ければ自分で考えて行動に移すというのはなかなか身につかないんじゃないかなと僕は考えています。
そしてふたつめ
それは子どもが成長していくうえでその手助けをしていくのが僕たち大人です。
親や学校の先生から子どもたちに教えられるのは常識という名の各個人の偏見や価値観です。
そしてそれを子供たちはこれが大人の世界か、これが社会の常識かと勘違いして大人になっていきます。
僕が大人になって気づいたことは子供の頃に親が僕に言っていたことなんてほんと狭い世界のことだし自分が経験したことしかないことなんだなと感じてます。
そして普段の日常生活でも
宿題しなさい!
お風呂入りなさい!
ご飯ちゃんと食べなさい!
忘れ物するんじゃない!
と言い切ることで子どもはなにも考えずに親の言いなりにして生きてけばなにも考えなくても問題なく生きていくことができます。
もっと子供に考えることや失敗することを経験させることはものすごく大事だと感じでいます。
僕が前読んだ本にそういった経験をおもしろく試している例がありました。
いつもサッカーの練習の時に持っていかなければいけないスネ当てをいつもバラバラの場所に置いてあって忘れてしまう子がいました。
ある日からお母さんがそれを毎回練習の前に家の中のいろんなところに隠してから子どもに「忘れ物ない?」と聞きスネ当てあがないことに気づいた子供は家中を探してるのをお母さんはニヤニヤしながら見ています。
そしてそれを続けていると子供がお母さんに
「お母さん!スネ当ていつも隠すか今度からはここにいつも置いておくから絶対触らないでね!隠さないでね!」
と言ってそれ以来その子どもがスネ当てを忘れることはなくなったそうです。
子どもに「なんでスネ当て忘れるの!」「忘れ物したらダメでしょ!」とただただ言うのと
この例のように子どもに考えさせる経験をさせるのではどちらが子どもの成長につながるかは言わなくてもわかりますよね?
ぼくもいまやっている子供にサッカーを教える仕事を通して
子供たちにサッカーを好きになってもらう、サッカーを上手になってもらうことはもちろん教えていきたいですが
それ以上に子供たちが自分たちで考えて判断して行動できるような人間に成長してもらえるようなコーチングやチーム作りをしていくことで自分の成長にもつなげて行きたいと思っています。
いまの教育の制度や子育ての現状をすべて変えるのは僕1人の力だけでは不可能ですが僕の周りにいる子どもだけにでもいい影響を与えていけたらいいなと考えています。